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13話でのシャーリー的位置がライだったらのif話

 

 

 

「るル、しゅ?」
「ライ…!喋るな、何も喋るなっ!!」

ルルーシュは必死でライを止めるが、ライはそれを聞かずに喋り続けた。

「最後に、あえてよかった」
「最後なんかじゃない!今医者を…!」

かたかたと小刻みに震えるルルーシュの手に、ライの手がそっと重なる。
重ねられたその手は、とても愛おしそうにルルーシュの手を撫でていた。

「ぼくは…君に出会えてよかったと、思ってる」
「っ…!ライ」
「ゼロが君だと知っても、ぼくは君のそばにいたいと思った」

とぎれとぎれなライの声は、ルルーシュの恐怖を更に駆り立てた。
愛する人を失う恐怖をルルーシュは知っている。
だからこそ、恐かった。
また愛する人を失う事が、恐かった。

「ライ!ライ!!死ぬな、死ぬな…っ、生きろ…!」
「ははっ…きみは、なきがおもキレイなんだ、ね」
「そんなこと言ってる場合じゃないだろ!!ライ、どうして、こんなっ…」
「でもぼくは、わらってるかおの方が…すきだよ」
「俺だって、おまえの笑ってる顔が好きだよ、ライ。
だから、だからもう一度笑ってくれ。俺と共に、もういちどっ…」

しだいにルルーシュの瞳からは大粒の涙があふれだし、頬を伝う。
それはポタリ、ポタリと静かにライの頬もぬらした。

「きみは、ずっとそこにいたんだね」
「…え?」
「そこでずっと…ひとり、だった。
ごめん、ずっとひとりにして。でもぼくは」
「ライ…?」
「ぼくはきみの、そばに…いるよ。
ずっと一緒だから…だいじょ、ぶ」

ライはこの状況の中でも、花のように可憐に、優しく笑った。
その笑顔に、ルルーシュはどれだけ救われてきたことか。

「っ…」
「もう、ひとり…じゃ、ない……よ。
ぼくが……そばに、いる…か、らね」
「ああああああ!!駄目だ、駄目だ死ぬな!ライ!!」
「おやすみ…ルル、シュ……
大好きだよ……きみの、こと。だからどうか

 

 


しあわせになって」

「う゛あ゛あああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

 

声が枯れるまでさけんだ。
声が枯れても叫んだ。
涙が枯れる泣いた。
涙が枯れても泣いた。

それでもライは、もう戻ってこない。

 

 

end


拍手お礼文でした。
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